毎年毎年栗のケーキに使うペーストと渋皮煮と甘露煮を作っています。
毎年のことですが栗の出来は気になって仕方がありません。
特に栗の産地でもない場所で地場産の販売所での栗の扱いは2~3週間しかありません。
栗は収穫後の劣化が著しいので、きちんと乾燥防止と温度管理をしないとどんなに有名な産地の美味しい栗でも、不味くなってしまいます。
昔は実家の愛媛から送ってもらったりしましたが、最近は昨日あるいは今日取れた近所の栗が一番おいしいと思っています。特にペーストにするものは姿形は問いませんから。
ケーキを作り始めた頃、モンブランのクリームは黄色く着色したクリームが普通にケーキ屋さんに並んでいて、外国産の栗のペーストで茶色のモンブランクリームをやっと見かけるようになっていた頃。
外国産の栗のペーストがあまりに高価で味も和栗の味ではないので……なんだかなあ。と思っていました。
ま、あまりの栗のペースト値段の高さに手作りすることになったって事です。
でも、作ってみたらホントに美味しくて。それ以来、作業は大変ですが作り続けています。
生徒さんの中でも栗のケーキだけは外せないと参加いただいている方もいらっしゃいます。
栗の保存は難しくて。
*新鮮な栗を手に入れたら、一晩水につけて保水します。一晩漬けて水面に浮いている栗は中身がスカスカだったり、虫が入っていることが多いです。
翌日、よく水分をふき取って、表面をよく乾かします。
(天板に広げて半日ほど乾かします。)
*乾かした栗をジップロックに入れて平らにし、露取りにクッキングペーパーを上下に入れて、冷蔵庫のチルドルームに入れ3~4日保存します。
(温度を下げることで栗の甘みが増加していきます。)
*下茹でして、鬼皮、渋皮を剥きます。
*むいた栗を牛乳(栗がかぶるくらいの量)とバニラビーンズと一緒に茹でていきます。下茹での時点である程度柔らかく(70%)茹でておいた方が牛乳がたくさん要りません。
*灰汁が牛乳の膜と一緒に浮いてくるので丁寧に取ります。
*柔らかく茹で上がったら、ざるにあけさっと軽く流水で洗います。牛乳の膜とバニラビーンズはここで取っておきます。
*なるべく熱いうちに、粉砂糖と一緒にフードプロセッサーで滑らかに攪拌します。私は栗:粉砂糖=3:1の割合で加えていますが、甘さはお好みで変えてください。
栗本来の甘みも関係しますので……
ことしは栗のペーストとバターとラム酒を混ぜたものを冷やして、網目の大きなざるを押し通して、練り切りの餡の形で使います。
毎年違う栗のケーキを提案しています。
今年の栗のケーキはいかがでしょうか。